2016年6月7日火曜日
2016年4月5日火曜日
南インド巨石文化遺跡分布図
南インド巨石文化の分布図をあげておきます。この分布図は下記のデータソースからGISソフト上に遺跡の位置を読み込んだもので、約2000ヶ所の遺跡が知られています。近年発見されたものも加えると、2500ヶ所以上になると予想されます。
これらの遺跡の大半は古墳群で、数基から千基にも及ぶ古墳が群集して遺跡を構成しています。中にはすでに破壊されてしまったものもあり、また現在進行形で破壊が進むものもあります。さらに各古墳群の構成の詳細がわかる例は限られており、記録化が急務となっています。
本プロジェクトでは可能な限りこれらの遺跡の記録化を実施したいと考えています。
<データソース>
深尾淳一 1994 「巨石文化の地域的展開」『ドラヴィダの世界 インド入門Ⅱ』東京大学出版会、128~140頁.
2016年4月4日月曜日
第1次科研調査
2月23日〜3月30日に上杉がインドに渡航し、第1次現地調査を実施しました。
今回は、テーランガーナー州、アーンドラ・プラデーシュ州およびマハーラーシュトラ州における南インド巨石文化期の古墳群の分布調査を実施しました。テーランガーナー州ではムドゥマーラー遺跡、カンドゥール遺跡、アーンドラ・プラデーシュ州ではカディリラヤチェヴル遺跡、マハーラーシュトラ州ではラーイプル・ヒングナー遺跡およびムルティー遺跡を調査の対象としました。
記録されることなく破壊が進む古墳群の現状を記録することは喫緊の課題であり、将来の研究の基礎を築くものです。今回は高精度GNSSを用いて各遺跡における古墳の分布と大きさを記録するといった予備的なものでしたが、今回の調査で得られた成果をもとに、今後より精度の高い記録化を進めていきたいと考えています。
また、ハイデラーバード大学歴史学科およびマハーラーシュトラ州政府考古局ナーグプル支局の協力を得て、それぞれの機関がこれまでの調査で得た土器・石器資料の記録化も併行して実施しました。
今回は、テーランガーナー州、アーンドラ・プラデーシュ州およびマハーラーシュトラ州における南インド巨石文化期の古墳群の分布調査を実施しました。テーランガーナー州ではムドゥマーラー遺跡、カンドゥール遺跡、アーンドラ・プラデーシュ州ではカディリラヤチェヴル遺跡、マハーラーシュトラ州ではラーイプル・ヒングナー遺跡およびムルティー遺跡を調査の対象としました。
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| テーランガーナー州カンドゥール遺跡 |
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| テーランガーナー州ムドゥマーラー遺跡 |
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| アーンドラ・プラデーシュ州カディリラヤチェヴル遺跡 |
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| マハーラーシュトラ州ムルティー遺跡 |
記録されることなく破壊が進む古墳群の現状を記録することは喫緊の課題であり、将来の研究の基礎を築くものです。今回は高精度GNSSを用いて各遺跡における古墳の分布と大きさを記録するといった予備的なものでしたが、今回の調査で得られた成果をもとに、今後より精度の高い記録化を進めていきたいと考えています。
また、ハイデラーバード大学歴史学科およびマハーラーシュトラ州政府考古局ナーグプル支局の協力を得て、それぞれの機関がこれまでの調査で得た土器・石器資料の記録化も併行して実施しました。
2016年1月12日火曜日
研究論文「「南アジア系」石製装身具の生産と流通に関する覚書」
『第22回ヘレニズム〜イスラーム考古学研究』に「「南アジア系」石製装身具の生産と流通に関する覚書」と題した研究論文を発表しました。
この論文では、南アジアにおける青銅器時代〜鉄器時代の石製装身具の変遷を概観するとともに、西アジア、東南アジアにおける資料についても概観し、南アジア系石製装身具との関係を考察したものです。
http://southasia.world.coocan.jp/Uesugi_2015g_HR.pdf
青銅器時代以来、南アジアは石製装身具の生産の中心とみなされてきましたが、具体的に西アジアや東南アジアで出土する石製装身具が南アジアのそれとどのような関係にあるのか、南アジア周辺地域で出土する石製装身具が本当に南アジア産なのか詳細な検討が進んでいません。
この論文での検討の結果(まだまだ予察的ですが)、青銅器時代、鉄器時代ともにかなり南アジア産もしくは南アジアの石製装身具の影響を受けたと考えられるものが、各地で出土していることを確認することができました。そうした中で、南インドも海洋交易に関わる地域として、周辺地域への石製装身具の拡散過程において重要な役割を果たしていたと考えられます。
南インド先史社会の変容を考えるときに、海洋交易は非常に重要なキーワードであることが再認識できました。今後の現地調査で石製装身具の研究を進めていければと考えています。
この論文では、南アジアにおける青銅器時代〜鉄器時代の石製装身具の変遷を概観するとともに、西アジア、東南アジアにおける資料についても概観し、南アジア系石製装身具との関係を考察したものです。
http://southasia.world.coocan.jp/Uesugi_2015g_HR.pdf
青銅器時代以来、南アジアは石製装身具の生産の中心とみなされてきましたが、具体的に西アジアや東南アジアで出土する石製装身具が南アジアのそれとどのような関係にあるのか、南アジア周辺地域で出土する石製装身具が本当に南アジア産なのか詳細な検討が進んでいません。
この論文での検討の結果(まだまだ予察的ですが)、青銅器時代、鉄器時代ともにかなり南アジア産もしくは南アジアの石製装身具の影響を受けたと考えられるものが、各地で出土していることを確認することができました。そうした中で、南インドも海洋交易に関わる地域として、周辺地域への石製装身具の拡散過程において重要な役割を果たしていたと考えられます。
南インド先史社会の変容を考えるときに、海洋交易は非常に重要なキーワードであることが再認識できました。今後の現地調査で石製装身具の研究を進めていければと考えています。
研究発表「南アジアにおける鉄器時代の諸相」:2016年1月9日
1月9日に第9回アジア考古学四学会合同講演会にて、「南アジアにおける鉄器時代の諸相」と題した講演をさせていただきました。
南アジアにおける鉄研究の歴史、北インドおよび南インドにおける鉄器の特徴、そして鉄器が導入された歴史的背景についてお話をさせていただきました。
南アジアの鉄については、さまざまな先行研究がありますが、その起源や拡散の過程、またどういった社会状況の中で鉄が導入され普及していったのかわかっていないことが数多くあります。そうした研究の現状を確認する程度の内容でしたが、村上恭通先生(中央ユーラシア・東アジア)、山形真理子先生(東南アジア)、津本英利先生(西アジア)のご講演内容と関連づけると、今後の研究の出発点を準備することができたのではないかと考えています。
2015年10月22日木曜日
研究発表「考古学からみた前2千年紀の南アジア」:2015年10月18日
10月18日に北海道大学で開催された日本オリエント学会第57回大会において、「考古学からみた前2千年紀の南アジア−インダス文明の衰退に伴う社会変化の諸相−」と題した研究発表を行いました。
インダス文明後半期から前2千年紀末にかけての南アジアにおける考古文化群の動向を概観することによって、インダス文明の衰退を契機として各地で進行する社会変化について検討しました。インダス文明の衰退に伴って顕在化した人口の東方移動がその後の北インドと南インドの社会変化の起点になっている可能性を提示し、今後の研究課題についてまとめました。
あくまでも一つの作業仮説ですが、南インド新石器文化の変容と南インド巨石文化の形成の一要因として南インドと北インドの交流関係を想定しており、今後の科研プロジェクトの調査・研究によって、この社会変化に影響を及ぼした交流関係の可能性を具体的に検証していきたいと考えています。
2015年10月12日月曜日
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